人間の性(さが)として、私たちはどうしても自分中心に考えてしまうことが多々あります。
もっと欲しい、こうして欲しい、まわりに望むことが多くなりがちになり、我欲が先立つのです。
伝教大師最澄(でんぎょうだいし・さいちょう)の言葉に…、
「己(おのれ)を忘(わす)れて他(た)を利(り)するは慈悲(じひ)の極(きわ)みなり」という言葉があります。
自分のことは後にして、まず人に喜んで頂くことをする、それは仏さまの行いで、そこに幸せがあるのだといいます。
つまり、我欲が先に立つような生活からは幸せは生まれない、のだということです。
【悪事を己に向え・好事を他に与え・己を忘れて・他を利するは・慈悲の極みなり】
悪事というのは「わるいこと」というのではなくて、人の嫌がる仕事、手間暇のかかる仕事などです。
好事というのはその反対で、やりやすい仕事、苦労のいらぬ楽な仕事、誰にでもすぐにできる仕事です。
しやすい仕事を他の人にまわし、自分は骨の折れる仕事を自ら進んで引き受けてやる心がけで、
他人のことを思いやることの出来る人、相手を喜ばすことの出来る人…、
仏教ではそれを「菩薩」というのだそうです。
(文・画像共にWEBから拝借)
|
0 件のコメント:
コメントを投稿